期間限定ビアガーデンをプロデュースし、大ヒットさせたのをきっかけに、本格的に飲食ビジネスの世界に進出し、1995年にゼットンを設立。名証セントレックス上場にまで導いた経営者なのです。 人生で本当に大切なことは何なのか、どうすればやりたいことが見つかるのか、そんな悩みに、ズバッと答えてくれる好著です。人間関係で悩んでいる人にも、たくさんのヒントが書かれており、表紙のゆるさがもったいないくらい読み応えある内容です。 誰もができる場所でやっても何も残らない。仕事もそうだが、自分しかできないものをつくらなきゃ意味がない。既存のブランドをどこからか持ってくるのではなく、自分たちのブランドを新たに築く。 人間は生まれた時は無垢だけど、年齢を重ねるにつれ、知識とか、常識とか、見識とか、認識とか、“識識”したものでどんどん埋もれてしまう。そうなると、自分がどういう生き物なのか、どんな人間なのか、見失ってしまう。だから、いったん余分なものをたくさん身に付けてしまった自分を取り戻すためには、自ら不必要なものをどんどんそぎ落としていくことが必要じゃないかと思う。 これ以上、仕事を捨てきれないところまで「逃げ」て「逃げ」て「逃げ」続けて、やっと僕の前には大切な仕事が二つだけ残った。好きなことを見つけることはとても難しいが、嫌なことはやらないと決めれば、いつかは好きなことが見つかるものだと僕は思って生きてきた。 判断をするということは自分が言ったこと、返事をしたことに落とし前をつけるということだと思う。 目の前で起きることの判断については、僕はできるだけシンプルにしたいと思っている。なぜなら好きなことは必ずシンプルだから。嫌いなことをする時は、やらない言い訳をたくさん考えてしまう。 どれくらい長い時間を、どれくらい相手と真剣に付き合ってきたか、相手のことを想ったかによって、縁の深さは決まる。縁の深さ=長さ×太さ、とでも言うのだろうか 自分のものさしを決めた時に大事なことがもう一つある。そのものさしを人に当てないことだ 人生、周りに変わらされるか、自ら変わっていくかの二つしかない 夢は持っていなくても、目の前のことを大事にしていけば、その人生はきっと夢のようになる。 人生に迷った時、読む本ですが、なかでも第六章の最後に書かれた3行は、心を揺さぶるのではないでしょうか。 夢なんていらない。 夢なんかなくてもいい。 だけど夢みたいな人生にしよう。