ある保険の営業の方とお話しした時に、セールスの話題が出ました。
セールスの達人になる、有能な営業マンになる、といったビジネス本を読んでみると、「会社や商品を売るな、自分という人間を売れ!」みたいなことがよく書いてあります。
自分の売りたい商品を売りつけるのではなく、まずは自分という人間を売るのだ、という話で、恐らくビジネスマンの方は、そういう話は飽きるほど聞いていることでしょう。
確かに、それは真理でもあるのですが、実際にはこの広い世界のビジネスの現場では、別に自分の人間性を売っているわけではないのに、「悔しいが、あいつはなぜかどんどん商品が売れる」という不思議な売れ方の実例があるんですと。
なぜそういうことが起こるのかというと、「商品を売るな、人間を売れ」という話は結局、まだまだ小さいレベルの話であって、実際にはまだまだ大きな要素が残っている、ということです。
では、「商品を売る」のではなく、「自分を売る」よりも上のステップとは何か。それは、「自分が信じるモノが売れる」ということです。
「私は、この商品が好きですね」と言うだけで、「あなたがそう言うならば、私も試してみるか」と、「自分が信じるモノ」というだけでそのモノに信用が行くレベルのことを指します。
実際「自分を売る」ことにはものすごく疎くても、 「あいつはものすごく胡散臭いんだけど、悔しいが、あいつの勧めるモノは全部すごいし、あいつが持ち込んでくる案件は全部理にかなっている」と、その人の人間性はともかく
その人が信じるモノだけはとにかく信頼性が高い、というケースも、ものすごくたくさんあります。
やはり、保険の営業マンたくさん、勉強してますね。
自分の人生を、その辺の営業マンで終わらせるのか、経営的視点、マーケティング的視点を持てるビジネスマンへと昇華させられるのかは、この考え方ができるかどうかにかかっていると思います。