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代表者のブログ

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森蘭丸

NHK大河ドラマには戦国時代が舞台の作品がこれまでにいくつもありました。
そして、それら戦国時代を描いた作品で、織田信長が登場する時には、必ずと言っていいほど、森蘭丸(もりらんまる)という少年武士が近習として常に織田信長の傍に控えています。
この森蘭丸、主君である織田信長と共に本能寺の変にて討死しますが、美少年であったというのが定説になっており、ドラマでも常にイケメンの若手俳優が演じています。
美少年の小姓ということで、同性愛的な意味で織田信長のお気に入りだった、と解釈している人が多いですが、森蘭丸は超一流の事務能力を持つ秘書だったのです。
そして何より森蘭丸が優れていたのは、「主君の顔を立てること」「主君のメンツを潰さないこと」でした。
ある時、安土城の広間で大勢の家臣や来客が集まっていた際に、織田信長は後ろに控える森蘭丸に、「そういえば、隣りの広間の障子を閉め忘れたから、ちょっと閉めてきてくれ」と命令をして、森蘭丸はすぐに隣りの間に行きました。ところが、織田信長が閉め忘れたと思ってた障子は、行ってみるときちんと閉まっていました。
そこで、森蘭丸はその障子をもう一度開けて、パタンと音を立てて閉めました。その会合が終わった後に、森蘭丸は「隣の障子は最初から閉まっておりました」と織田信長に報告したので、織田信長は「しかし閉める音がしたではないか」と不思議がりました。
その理由を森蘭丸に尋ねたところ、織田信長は感心します。
「障子は閉まっていましたよ」と森蘭丸が報告すれば、織田信長はの「隣の障子を閉め忘れた」という言葉は嘘になってしまい、そんなうろ覚えの間違いに対して家臣に命令するような主君なのかと思われてしまう。
だから、織田信長が間違ったという恥にならないように、いったん開けるという真実にしてしまい、そしてそれを集まっている人に知ってもらうために音を立てて閉めたのです。
またある日、織田信長たちが複数の小姓たちに対して、「おまえたち、ちょっとゲームをしようではないか。例えばここに、わしの刀があるが、この鍔の部分の模様は何の形か当てることができたら、この刀は褒美として与えてやろう」という話をしたところ、
小姓たちは太刀欲しさに、また喜ばれようと思って、織田信長が好きそうな模様を答えていきます。しかし、森蘭丸だけは全く答えようともせず、黙っているだけでした。
その理由を森蘭丸に尋ねると、織田信長はまたも感心します。森蘭丸は普段から織田信長の刀を預かった時に、何か不具合がないかどうか入念に見ているため、その鍔の模様が何かをよく知っていたのです。しかし、織田信長がそれをクイズにしたということは、「おまえたちがいかに注意深くモノを見ていないか、小姓の心得というモノを教えてやろう」という意図で出題しているのに、それを「知ってます」という者が出てきたらクイズにならない、織田信長の教えの場を台無しにしてしまう、と思ったのです。
森蘭丸はこのように、空気を読みながら主君の顔を立てる天才だったのです。
気配りとは、このように「相手に恥をかかせないこと」「相手のメンツを潰さないこと」も大事です。
恥をかかせずに問題を解決できる気配りは、信用を作るにはとても大事なことなので、ビジネスの世界でも大きなスキルであると言えます。