ニトリグループでは、当初、その手続きを専門会社に委託していま したが、自社通関の体制を整え、自社ですべての手続きを完了でき るようにしました。その結果、大幅なコスト削減になり、海外生産 品をスムーズに国内供給できるようになりました ◆ニトリ 2016年12月に新在庫管理システムが導入され、都市型店舗にある 店頭在庫と、ネット通販配送センターにある在庫情報の連動ができ るようになりました 割引額を設定するためには、現状の混雑具合の確認や混雑の未来予 測が必要になります。ニトリグループでは、2015年段階でそれを 可能にするルートプランナー機能が利用できるクラウドサービス 「MAMS」を導入しており、この制度をスムーズにスタートする ことができました ◆アイリスオーヤマ まず、配送費についてです。一般には販管費として全体で管理され ていますが、同社では管理会計上、製造原価扱いにしています。ど の商品に配送費がどのくらいかかっているのかが明らかになるよう になっているのです 物流センター内に生地が保管されており、自動裁断機で裁断し、縫 製工場に出荷します。実はインディテックスでは物流センターの在 庫は、商品ではなく、生地なのです 通常のアパレル製品の場合、プロパー販売率(発売時の店頭価格で 売り切る割合)は60%あればかなり効率的と言われていますが、イ ンディテックスではプロパー販売率は90%にもなるそうです ◆オムニチャネル対応を実現するための3つのポイント 1.在庫の一元管理 2.価格の統一 3.店員の教育 アリババグループ運営の生鮮スーパー「盒馬鮮生(フーマーシェン ション)」はオムニチャネルを地でいっている店舗で、スマホアプ リ経由でネット注文すれば、3km以内の商圏には30分以内に自宅ま でバイクで宅配を行なっています 持ち戻りがなければ、計算上では現在の配達個数の1・5倍のキャパ が生まれる ・成長業態に自分たちの業容を合わせる ・レジ通過売上げでなく、商圏内売上げの発想 ・「ちょっとしたことでも面倒」と感じる消費者は、今後ますます増える など、各企業に学ぶビジネスのポイントや、今後のトレンドについ てもきっちり書かれており、じつに勉強になりました。